日本の幻想と仮想現実
読売新聞 平成18(2006)年10月16日〜10月25日に掲載された
近未来小説「SHOWDOWN(対決)」
であるが、メモの中の説明だと、「来春にも日本語版刊行 中国人民解放軍の実態を近未来小説として描いた「ショーダウン(対決)」という書が米国で刊行された。著者は先代ブッシュ政権の国防副次官ジェド・バビン氏とレーガン政権の国防総省動員計画部長エドワード・ティムパーレーク氏で、レグネリー社刊。日本語版は来春にも産経新聞出版から刊行される。中国が戦争を始める展望がフィクションとして書かれるなかで「2009年に中国のミサイル攻撃で新たな日中戦争が始まる」という章がある。その章を中心に同書を抄訳で紹介する。

というものである。
(1)「日本を叩けばよい」
(2)「靖国参拝参拝を阻止せよ」

(3)米国は動かない
(4中国はどこまでやる?
(5)「宣戦布告に等しい」
(6)日本への核攻撃もある
(7)北は韓国にも侵攻した
(8)核爆発が確認された
(9)作戦目標は北朝鮮
(10)勝つか、負けるか
皆さま読まれていかなる感想を持たれましたか。
空想小説と読まれたでしょうか。それとももしかしてあり得るかもしれないと、現実への可能性を感じ取られたでしょうか。半分近くの方が仮想の中の現実を見られただろうと思います。
日本の安全保障体制と日本の政治への疑念がそう感じさせられる筈です。今日まで日中関係で「あーっ鋭い手を打っている」と感じたのは中国の動きであって、日本の動きに「うん、これは誰が指導したのだ、流石だ!」と感じる動きは一度もなかった。
 その差が時間の経過と共にどうしようもない位に彼我の差を生んでいる。
数年前ねつい最近のことだったグローバル化ということが盛んに言われた。だが日本のグローバル化は不可能である。何故なら日本人は結局は自分しか見ていない。「平和憲法」、「反戦平和」というが、全くの井の中の蛙で、そこには中国も韓国も北朝鮮も米国も視野に入っていない。そもそも世界の政治の動きを全く見ていない。自分達がそれを望めば達成できないものはないかのように思い上がっている。戦争は日本が仕掛けるもので他国から仕掛けることはないという自虐と思い上がりが日本人の心を洗脳している。
 「平和憲法」、「反戦平和」は現代の鎖国主義である。日本を孤立させ、道を過たせる。
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新年にあたり  北朝鮮の核への対処を考える
 皆さんご存じのように、昨年行われた六カ国協議における日本の存在感はどこにもなく、誠に惨めなものがありました。併しながら、あれが現在の日本の現実です。北朝鮮の下なのです。中国とアメリカと北朝鮮が北東アジアの核をどうするかを議論し決定するテーブルに着く資格があり、我が国と韓国は居ても居なくても意味はありません。北朝鮮が参加させないと強烈に突っぱねたら我が国はその席にすら着けないのです。この日本の姿は属国や植民地の姿です。何と哀れでしょうか。

 私は恥ずかしかった。これではいけない、絶対にこの状況を脱しなければ、祖先に対しても子孫に対しても余りに申し訳ないと思いました。

 我が国は世界が見えていない。見ようともしていない。曰く、「我が国には世界誇る平和憲法がある」、「戦争のない平和は世界の理想」。そんなもの世界に誇るものでも何でもありません。世界の誰が素晴らしいと心の底から言っていますか。言っている者達の姿を見ればこの憲法の実態が分かります。この憲法は平和憲法ではありません。占領憲法です。そして独立回復時に破棄しなかったことにより、憲法は我が国のアメリカに対する属国宣言となりました。あんなものを戦後60年も維持し続けていることは、自らの魂を売り渡した者だから可能だったのです。それは主体性ある人間なら恥辱以外の何物でもありません。民族の主体性、国家の主体性を喪失したところにはいかなる平和も一切存在しません。あるのは属国の平和です。それは平和ではありません。

 日本はアメリカの属国ですか。中国の属国ですか。社会主義イデオロギーの属国ですか。いいえ、我が国は独立国です。誰にも属さない。和して同ぜずの誇りある国家です。
 北朝鮮の核保時は我が国の独立を危うくしています。日本国民はそれが見えていません。独立を脅かすのは武力侵略だけではありません。中国の軍事力は既に我が国の生存を脅かしています。それが顕在化していないのはアメリカがいるからです。何よりも日本国民が軍事情勢に無知だから見えないために顕在化しないだけです。政治家が無知だからです。
 国民が反戦を誓うのも良いです。反核を誓うのも良いです。但し、それらがきちんと世界の現実と我が国の置かれた状況を知った上での国民の判断であればです。然るに我が国は戦時中の敵性語宜しく、軍事学・地政学全て拒否し、知ろうとしていません。英語を敵性語にしたのは戦時中です。今は平時です。それも全く自由に世界の情報を得られる時代にです。日本には世界の軍事情勢や核の本当の姿を正しく認識できる国民が殆どおりません。明らかに戦後神話により無意識に情報操作が行われているのです。民主主義は脅者が維持できるようなものではありません。現実から逃げずに目を反らさない強者にして初めて維持できるものです。

 今の反戦反核平和運動はイデオロギーによる洗脳運動です。だから彼等に都合の悪い情報は全て隠され国民に示されていません。示されても朝日新聞の様に或いは勝手に操作された情報が罷り通っているのです。彼等は本当は国民を信じていないのです。そんな彼等が民主主義を本気で考えている筈がありません。私は官僚民主主義は国民不信の民主主義であり、そんなものは民主主義ではないと絶対に反対しています。併しそれ以上に否定しなければならないのがイデオロギー民主主義です。イデオロギー民主主義などは民主主義でも何でもありません。それは全体主義であり、独裁社会です。

 核の何たるかも軍事力の何たるかも知らないわが国は、近い内に北朝鮮にすら核による脅しを受け、政策の変更を迫られかねない事態に陥るでしょう。武力で脅され自国の政策を変更させられるなど独立国として屈辱以外の何物でもありません。然るに我が国のその為の対策は何もしていません。パトリオット配備ですか。そんなものが何の役に立ちますか。信じるものは国民の愛国心以外に基本となるものはありません。パトリオットがあっても国民がね「北朝鮮さん何でもするから私の家には核を打たないで」と哀願して日本政府の対北朝鮮政策に介入したら何もできません。
 それに外務省はとっくの昔に北朝鮮に屈しています。拉致事件が何故解決できないのでしょうか。そこには僅かな数の拉致事件で数十万の国民が危険に陥ってはたまらないという外務省の姿勢があります。そして我が福岡の山崎拓議員などその先鋒です。拉致された国民を犠牲にし裏切る様な態度が北朝鮮の暴走を許してきたのです。北朝鮮の核開発を許した責任は金正日やアメリカ・中国の核大国だけにあるのではありません。何もしなかった日本にも原因があります。軍事的空白を作り北朝鮮がつけいるスキを与えた無知に責任があります。世界は日本だけで成立しているのではないことを肝に銘じるべきです。

 北朝鮮の核に対する対策は小手先の準備ではなく、戦後日本の国家観、人間観、世界観の全てを見直すしかありません。人間の原点、国家の原点、日本国の原点に戻って建設し直す必要があります。それでなくては拉致事件も解決できません。拉致事件は現代日本の政治家も国民も日本国や国家の一員としての心もプライドもないところに原因があります。戦争がなければいい、自分が安全ならいい、自国が戦争に巻き込まれないなら、自分が安全無事なら他の国民がどうなっても構わない、そんなプライドのない、同胞への愛のない無様な日本であることが北朝鮮に我が国をなめさせね拉致問題や核問題を解決不能の迷路に迷わせているのです。

 その準備は次の世代に必要なのではありません。即今です。今私達が始めないと間に合わないのです。北朝鮮を米国も中国も制御できなくなっております。わが国は本来彼等を制御する国であるはずです。それが北朝鮮から、「日本がわが国と対等に話が出来る国ではない」と言われているのです。北朝鮮すら制御できない国が何を以て、「反戦平和」などと言えましょう。井の中の蛙が世界は平和で安全だと、同じ井戸の中の蛙たちに演説して良い気分でいるようなものです。世界はその井戸を一瞬にして殲滅できる力を有している。いつでも井戸に蓋をすることも出来るのです。北朝鮮などはその井戸に核をぶち込むぞと言っているのです。日本は世界を見なくてはなりません。日本は井戸を出なくてはなりません。出て冷たい冬の寒気の下で生きる覚悟をしなくてはなりません。

 日本は第四の開国が必要です。現在の「反戦平和」は現代の鎖国主義です。それは我が国滅亡の道であります。
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北朝鮮核実験に対する海外新聞の反応
日本経済新聞朝刊(平成18年10月11日)の海外論調に掲載された記事から

■ 仏フィガロ社説(10日付) 
核不拡散体制に亀裂

http://nnl.jugem.jp/?eid=1253
 韓国、日本など周辺各国は北朝鮮の不測の攻撃に備え、防衛力の強化を迫られる。だが危機が波及するのは、こうした地政学的な範囲に限らない。体制維持に窮する国が(北朝鮮に追随して)核拡散防止から逃れ、世界への影響力行使を狙いかねない。イランには明らかにその可能性がある。北朝鮮に対して口頭で非難するだけではイランの核保有は防げない。北朝鮮への対応は対イランへの試金石でもある。軍事的オプションがない以上、制裁のメカニズムを用意するなど、交渉のルールを見直し、核拡散防止の体制への信認を迅速に取り戻す必要がある。

〔馬場〕 効果のある新たな「制裁のメカニズムの用意」が必要な事は言うまでもない。安倍首相は法律の範囲内で対応することを繰り返して述べているが、その前に北朝鮮の核開発を具体的に止める為にはどういう方法があるのか、その中で日本にやれることは何と何なのか、この両者を並べて国民にきちんと示すことが重要である。憲法が想定している我が国生存の前提が破戒されたことも含め、政府は日本が置かれた現実の詳しい状況を国民に示すべきである。それが民主社会の基本に他ならない。
 正確な情報は民主社会の根幹である。だが、残念ながらわが国には国民に正確な情報が流されていない。イデオロギーによる反戦平和はただただ戦争は悪だ、人殺しだと教えるばかりで、戦争の実体(全体像)を伝えず、国民から軍事的常識を奪ってしまった。その為に何故にあれほどの貧乏国の北朝鮮が軍備に執着するのか全く意味が分からないでいる。これでは北朝鮮と会話ができない。かつての意味のない北朝鮮礼賛も恥ずべきだが、現在の北朝鮮認識からも我が国の正しい選択はでてこない。核も同じである。反核は決して間違っていないが、イデオロギーによる反核は間違いであり、況わんや正しい核の意味についての認識を伴わない反核は決してなしてはならない道である。全てを知る。正しい認識を持つ。ここからのみ民主社会の決定はなされべきである。核も同じである。核についても悲惨な経験を超えて、核の軍事的・政治的意味について正しく認識しない限り、北朝鮮が核を持つ意味も、これからどの様に彼等が行動するかも、その影響が我が国と東アジアと世界にとってどの様なものになるか、何もかも分からない。これでは北朝鮮に対する選択ができる筈がない。安倍総理には国民への正しい情報の提供を心掛けてもらいたい。

■ ワシントンポスト社説(10日付) 
 中韓に2つの選択肢

日本経済新聞朝刊(平成18年10月11日)の海外論調に掲載された記事
http://nnl.jugem.jp/?eid=1253

 中韓は金総書記の独裁政権が崩壊すれば難民が大量に発生するとして、燃料や食糧を支援してきた。だが両国は国境に核兵器保有国があるのに耐えられるのか。日本や台湾が核兵器製造で北朝鮮の核実験に対応するかもしれず、より戦争の危機が広がる。
 軍事オプションがない中で、米国が北朝鮮に核爆弾を放棄させるのは無理だろう。中韓の物的支援なしに金政権は長く続かない。北朝鮮の核兵器を受け入れるか、その阻止のため北朝鮮の不安定化というリスクを冒すか――中韓には二つの選択肢しかない。

〔馬場〕 「日本のマスコミとは違う」。これが私のワシントンポストの記事を読んだ感想である。多くの方がそう思われるのではあまいか。ここまでハッキリと物を言われると意見が違う点があっても彼等の言いたい事はきちんと伝わってくる。
 ワシントンポストは「北朝鮮の核兵器を受け入れるか、その阻止のため北朝鮮の不安定化というリスクを冒すか、中韓には二つの選択肢しかない」と厳しい指摘をしているが、それは我が国の選択肢でもある。
 「日本政府よ、日本国民よ、腹を決めよ」ということであると思う。即ち、「北朝鮮の核兵器を受け入れるか、それを阻止するか」の選択を決めるべきで。その答えが後者ならば、今の段階に至った以上「北朝鮮の不安定化というリスクを冒す」道しかないというのである。小生もその様に考えている。金正日体制の破戒無くして北朝鮮の核は無くならない。それをやらないというのであれば、北朝鮮の核を阻止することは諦めることだ。言葉で非難できても現実には北朝鮮の核はなくならない。北朝鮮の核に脅され続けることがイヤならこの時点で金正日体制の破戒を考えるしかなく、その為の日本政府の関与も認めるべきである。金正日体制の破戒は認める。だが政府が関与する事は認めないと言うのであれば余りにも調子が良すぎる。そんな国を世界は信用しない。利用するだけである。
 北朝鮮の核にたいする選択肢がもう一つないでもない。それは我が国の核武装である。日本・韓国が北朝鮮に対抗し、核兵器を持つという選択だ。
 日本国民なら誰しも日本の核兵器保持に反対である。だが、北朝鮮の言動は明確に憲法の前提である、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」を破戒している。この憲法では国民の生命も日本の生存も保持出来ない事実が明確になったのだ。この憲法が前提とする「平和を愛する諸国民の公正と信義に」は北朝鮮の前には存在しないのである。今、我が国の生存が動揺している。それが見えないなら、今回の北朝鮮の核実験に対する有効な答えは出ない。日本国民は憲法を守る事が第一なのか、我が国の独立と国民の生命を守る事が第一なのか、どちらが優先させるべきことなのか、そこから考え直さねばならない事態に陥っているのである。その延長線上に憲法改正も自主憲法制定もある。
 北朝鮮の核兵器が日本に向くのは当然の事で、この核からいかにして国民を守るのか。それが今突きつけられているのである。抽象論などではない。その為の全ての方策が直ちに講じられなければならない。その中で我が国の核兵器開発についても当然審議されるべきで事項あり、その為の研究に至っては直ちに着手されるべきものである。核を持ちたいとか持とうとかでなく、国民を守り、国土を守ろうとする限り持たざるを得ない、持つしかない状況に日本は追い込まれつつあるのだ。
 その原因は北朝鮮の核兵器保持にある。それを許したものは米国・ロシア・中国など核保有国が自己の利益のみを追求した結果である。世界の国々は自国中心の平和と利益を追求しているのであって、世界平和を求め公正と信義を基本として動いているのではない。そのことを日本は知らない。その現実を見ようとしていない。責任は核保有国だけにあるのではない。北朝鮮の犯罪に目を閉じ北朝鮮に無為無策できた日本にもその責任の一端がある。日本は北朝鮮を正し、或いは北朝鮮から国民を守ろうとするのなら、国民の生命を犯す国には武力攻撃も辞さないという普通の国になる必要がある。
 核を開発できる我が国と韓国・台湾が核開発を持たずにいたら、拉致・偽札作り・覚醒剤密輸出などで周辺諸国を脅かす北朝鮮が核保有国になって、さらに周辺諸国の安全を脅かそうとしている。核を持たれたら軍事攻撃ができないという核の持つ力に押され、北朝鮮が核を持てば持つほど世界は犯罪国北朝鮮を放置せざるをえなくなる。
 公正な国が不利となり、不正な犯罪国が有利になるのを止められないような矛盾した状況はいずれ壊れる。それは北朝鮮の核兵器の排除か、北朝鮮亡国か、または周辺国の核兵器開発の3つである。世界が何もしないなら、特に中国が何もしないなら、北朝鮮に脅しを受ける当事者の国は後者を選択せざるを得なくなる。それを責めることは誰にもできない。日本と韓国と台湾に核を持つなという人間は、今直ちに北朝鮮への軍事攻撃をやるべきだと発言しなくてはならない。そうでない限り核は極東アジアに拡大し、更に世界に拡大する。この世界的人類的脅威の原因を北朝鮮が作ろうとしているのだ。戦争は駄目、核兵器は駄目だという人間は、今北朝鮮に渡って核開発をやめさせる事である。それができないなら、戦争も核の拡散も止められない。


■ 英タイムズ社説(10日付)

 中国の忍耐も限界に

日本経済新聞朝刊(平成18年10月11日)の海外論調に掲載された記事
http://nnl.jugem.jp/?eid=1253

 融和政策が失敗だったことを知らされた中国は率先して北朝鮮に「反抗的な態度は通用しない」ことを示さなければならない。韓国は「太陽政策」を放棄して他国に追随せざるを得ない。
 問題は北朝鮮に効果があるかだ。体制維持だけを考えている金正日政権は数百万人が餓死しても構わないだろう。短期的には金融、貿易などの制裁により窮地に陥る。危機脱出の手段は金総書記の退任だ。金総書記は最も避けたい状況を核実験により自ら近づけてしまったのかもしれない。

〔馬場〕 北朝鮮に対し人道支援などという甘い考えを持つ事は、最早暴走する金正日体制を助けるだけである。世界は人道支援も含め全てを止めるべきだ。それは北朝鮮が自ら選択した道である。北朝鮮に人道を回復するにはそこまでしなければならない。
 日本のマスコミの社説と世界のマスコミの違いを見て頂きたい。英タイムズは、ハッキリと
1、融和政策が失敗だったことを知らされた中国は率先して北朝鮮に「反抗的な態度は通用しない」ことを示さなければならない。韓国は「太陽政策」を放棄して他国に追随せざるを得ない。
2、体制維持だけを考えている金正日政権は数百万人が餓死しても構わないと考えている。
3、危機脱出の手段は金総書記の退任。
と明言している。そのことが見えているのに書かない日本のマスコミは何に対して遠慮して書かないのか。そこが見えないと日本は戦後の常識に縛られたまま、衰退していくしかない。見えていないとすればもっと大変な事態である。


■ 中央日報(韓国) 平成18年10月11日

北核実験が「小さな問題」という盧大統領

http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=80633&servcode=100§code=110

 北朝鮮はすでに進む道を決めた。韓国の太陽政策は失敗に終わった。それなら今後の韓国の政策はどうしなければならないのかを明らかにしなければならない。開城(ケソン)工団と金剛山(クムガンサン)観光はどうするか。北が決定的に韓国の急所を狙ったのに、まだ大統領は目が覚めない感じだ。「こんな小さな問題」という表現はさらに問題だ。北朝鮮の核実験が小さな問題なら大統領にとって大きな問題とは何か。これが国民の財産と生命を守らなければならない義務がある大統領の発言か。大統領の言葉通り「安保不感性も困るが、度が外れた安保敏感証も困る」という考えなら「深刻な状況だが、政府が状況を管理するから国民は動揺するな」と言うとか「危機状況にあるので団結しなければならない」と訴えるとか、その方が国民をより安心させるのではないか。韓国戦争以後、最大の安保危機を目前にしても大統領の状況認識が相変らずぼんやりしているという疑問を生むだけだ。

〔馬場〕 以前にも書いたが、韓国国民には失礼だが私は廬武鉉大統領は北朝鮮のスパイではないのかと疑っている。外から見たらそう映るのだ。今回の対応も普通の常識では朝鮮日報の言う通りで、4800万の自国民の生命を守る事が大統領の最大の使命である筈なのに、廬武鉉大統領はそれすら行動しようとしない。一体その理由がどこにあるのかと考えると、単なる統一実現優先論者だけですまぬないのではないか。スパイでなかったとしても北朝鮮と同じ価値観を有しているのであれば結果は同じである。今の韓国は我が国のパートナーとしては相応しくないのが現実である。韓国国民が廬武鉉大統領をどう評価しどう方向を変えるかは、我が国にとって韓国がパートナーとして適切かどうかの目安となるだけに注意を要する。


■ 人民網日本語版 平成18(2006)年10月11日

外交部、朝鮮に非核化と6カ国協議復帰を強く要求

http://j.peopledaily.com.cn/2006/10/11/jp20061011_63778.html

 朝鮮半島の非核化実現と核拡散の防止は、中国政府の確固不動たる、一貫した立場だ。この立場に変更はない。昨日の外交部声明ですでに、朝鮮の核実験実施に対する中国政府の厳正な立場を明確に述べた。朝鮮が国際社会の普遍的な反対を無視し、横暴にも核実験を実施したことに、中国政府は断固たる反対を表明する。

 中国は朝鮮に対し、非核化の約束を遵守し、情勢の一層の悪化を招く恐れのあるすべての行動を停止し、6カ国協議に復帰するよう強く求める。北東アジアの平和と安定の維持は、関係各国の共通利益に合致する。現在の情勢にあって中国政府は、冷静に対応し、対話と協議を通じた問題の平和的解決を堅持するよう、関係各国に呼びかける。このために中国は、引き続きたゆまぬ努力を払っていく。朝鮮半島の核問題を早急に6カ国協議の軌道に戻すため、中国も現在、積極的な外交努力を進め、各方面の作業に当たっている。関係各国が積極的に行動し、情勢緩和を促すよう希望する。

〔馬場〕 中国の公式表明であるが、今回珍しくこれほど怒った理由はどこにあるのだろうか。私達はこの文章を鵜呑みには出来ない。北朝鮮に確実圏を止めさせられない実体を世界に露呈した。中国の面子は潰された。併し世界の潮流が北朝鮮制裁となってもロシアと中国が北朝鮮の保護を完全に止める事はあり得ない。自国の安全と利益の為に必ず保護する。それを北朝鮮は見越しているのである。北朝鮮の動揺と韓国主導による朝鮮半島統一は中国とロシアの根幹を揺るがしその独立を危うくする可能性が強いからだ。日本が忘れてはならない一事である。但し、中国とロシアの北朝鮮保護が金正日体制の保護と百%重ならない事も忘れてはならない。今そのスキが生まれている。これを広げる工夫が日本に必要である。


■ 朝鮮日報 平成18(2006)年10月11日

盧大統領は4800万人の国民に心を開き耳を傾けよ
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/10/11/20061011000001.html

 盧武鉉政権の北朝鮮政策が北朝鮮の核実験という無惨な失敗に終わることとなった最大の原因は、誤った仮定を土台に築いた政策を押し通してきたことだ。北朝鮮の意図は実際に核兵器を保有することにあるのではなく、対米交渉用であるとか、北朝鮮の核は国際社会の協調ではなく民族同士の協調を通じて韓国の主導で解決できるだとかいった現政府の思い込みは、北朝鮮政権の本質や国際社会における北朝鮮の核問題の意味を読み誤ったことから始まった。
 今や大統領は、北朝鮮の核開発問題に対する政府政策が「しかるべき失敗」を迎えた事実を謙虚に受け入れ、核実験以後の新しい核開発問題への解決策を模索すべきだ。
 実際、この問題には確実な正解などあり得ない。たとえ韓国にとって最善の解答を見つけたとしても、北朝鮮の核が持つ当事国の数、国際的な性格を考慮しないわけにはいかず、その解答を国際社会が受け入れるという保障もない。

〔馬場〕 「北朝鮮の意図は実際に核兵器を保有することにあるのではなく、対米交渉用であるとか、北朝鮮の核は国際社会の協調ではなく民族同士の協調を通じて韓国の主導で解決できるだとかいった」間違った思い込みや、「北朝鮮政権の本質や国際社会における北朝鮮の核問題の意味を読み誤ったこと」は何も韓国だけではない。我が国も全く同じである。そして核兵器に対する読み誤りは日本が一番甚だしい。しかも朝鮮日報のように自分達の政治の過ちを指摘できるマスコミも少ない。日本は前途多難である。


■ 他色々な海外報道
(以下は日本経済新聞 平成18(2006)年10月11日朝刊)
 
海外メディアに日本核武装論、国内との認識差浮き彫り。

 北朝鮮が核実験の実施を発表したことを受け、米国をはじめ海外メディアの間で日本の核武装の可能性を論じる報道が目立ち始めた。唯一の被爆国として「非核三原則」も堅持する日本だが、海外との認識の差が浮き彫りになっている。

NYタイムズ
 米ホワイトハウスの記者会見などでは核実験後、日本が核武装を進める事態を念頭に置いた質問が相次いでいる。
 ニューヨーク・タイムズは六日付社説で「北朝鮮が核実験すれば、日本、韓国、台湾も必要だと考え始める」と指摘していた。九日の実験後にはほかのメディアも日本や韓国が対抗上、核保有する可能性が高まったとの見方を紹介。テレビに専門家らが出演し、安倍晋三首相が憲法改正に意欲的なことと絡め「日本核保有の可能性」を論じる場面も増えてきた。
 日本が核武装することへの関心は同盟国の米国だけにとどまらない。

英紙フィナンシャル・タイムズ
「日本が核武装の誘惑にかられ、東アジアの軍拡競争を引き起こす」(十日付社説)

エジプト紙アルアハラム
「北朝鮮の核兵器保有は、日本の平和憲法改正を後押しすることになる」(十日付社説)

ロシアの独立新聞
「北朝鮮の行為は新たな核保有国の出現を招きかねない。例えば日本などだ」(十日付、国防省高官の発言として)

 安倍首相が十日、国会答弁で「核保有という選択肢は全く持たない」(衆院予算委員会)との考えを示すと、米CNNは即座に報道。関心の高さをうかがわせた。

 これまでにも北朝鮮危機のたびに、日本が核武装する可能性を指摘する声が出ていた。背景には、日本が非核兵器保有国として最大の原子力発電稼働国(五十五基)であり、大量のプルトニウムを保有することもある。
 日本の保有量は国内で約六トン(使用済み燃料から抽出済みベース)、国外に約三十八トン。すべて原子力発電によるものだが「日本の技術力なら数カ月で核兵器を保有できる」とみる海外専門家もいる。英国際戦略研究所のフィッツパトリック主任研究員は「北朝鮮の核実験が(日本の)少数の核武装論者を勢いづかせるのは間違いない」と指摘する。
 一方ライス米国務長官は十日、米FOXテレビの番組で「私は日本人を信じている。日本の核保有で安全保障の状況が改善すると考えている人は誰もいない」と強調。スノー米大統領報道官も記者会見で、日本が核保有すれば米国が支持する可能性は、との質問に「そんなことは起こってほしくない」と述べた。
 国際原子力機関(IAEA)は〇四年になって、日本の原子力活動は核兵器の開発が目的ではないと正式に宣言した。
 シーファー駐日米大使は十一日、都内で講演、「米国の核の傘は五十年以上も日本人を守ってきた。将来もうまくいかない理由は何もないと日本人に確信を持ってほしい」と語った。
 「日本の人々が核武装を望んでいるとも思えない」(ケリー前米国務次官補)。知日派からはそうした声も聞こえるが、日本と海外の見方の差は大きい。
(ワシントン=丸谷浩史、国際部 弟子丸幸子)

〔馬場〕 NYタイムズの「北朝鮮が核実験すれば、日本、韓国、台湾も必要だと考え始める」の指摘を始め、エジプト紙アルアハラムの>「北朝鮮の核兵器保有は、日本の平和憲法改正を後押しすることになる」など全て北朝鮮が核実験をすれば日本の軍事的対応と変革が始まると予想している。
 弟子丸幸子記者はその背景にあるものが、「日本が非核兵器保有国として最大の原子力発電稼働国(五十五基)であり、大量のプルトニウムを保有することもある」としているが、海外の報道社が言わんとしている事と違う。彼等は背景にあるとしているのは、「北朝鮮が核兵器を持つ」という事実である。そしていかなる国もそういう場合には北朝鮮の核からどうやって自国の国民を守るかを考えるのであり、核兵器保有も含めて全てのオプションを検討するのが当然で、そう考えた時に「日本は当然核兵器を持つ」と推論しているのである。

 彼等は最後の選択にして日本国民の意識を知らない。見誤っている。だが、私達は彼等の感じている普通の国の感覚は国民の生命を守るということが最優先課題で、核に対抗するには核しかないという彼等の考えが観点が正しくないという事ではない。好きとか嫌いとかではなく、正しいとか正しくないとかではなく、国家が最優先すべきものは国民を護ること国土を守ることであり、核保有も含めて自分達に出来る全ての事をやるというのが普通の国の感覚なのだ。
 それと異なる選択を考えている日本を彼等には理解できまい。そこに新たな疑問も生じる。日本は何を考えているのだ?、と。その結果として米国を失う事になろうとしているみことを日本国民は知らない。米国を失った時に日本はその意思と関係なく中国の支配下に入らされるのだが、日本国民はその覚悟を持って行動しているのだろうか。沖縄などは反米一色だが、その結果として前門の暴れ犬を追うて、後門の地獄の虎を招き入れる愚を犯すものだ。しかもそれが愚たる事を知らない。日本の反戦平和はイデオロギーである。そこでは自分が洗脳されている自覚もない。日本の混迷は深い。
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在日米軍再編「最終報告」について
今回漸く在日米軍再編の「最終報告」がまとまった。

5月2日付きの新聞に掲載された在日米軍再編の「最終報告」は次の通りである。

毎日新聞
在日米軍再編:日米最終合意 日米安全保障協議委員会「最終報告」
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060502ddm010010068000c.html

 各テレビ局や新聞各紙は沖縄の負担軽減がどうだ、普天間、辺野古がどうだ、移転先の岩国の騒音問題どうだ、グァムへの移転経費がどうだと盛んに報道したが、ではどうするかの提案はないままである。我が国を取り巻く状況はどうなのか。中国の猛烈な軍備拡張の状況とそこにある戦略的意図はどこにあるのか。北朝鮮の軍事情勢はどうなのか。日本海を渡る艦船はないにせよ、ミサイルの能力と使用意志はあるのかどうか。あるとすればどうやって対応するのか。そういう報道はなされていない。我が国が置かれた状況の中で日米同盟の意味どこにあるのか、そこで今回の在日米軍再編の意味するところは何なのかについて深く突っ込んだ報道がなされたことを聞かなかった。報道したところもあったかも知れないが、それは国民の耳に届いていない程度のものである。彼等が結果として言っている事は、(国民の負担の原因は日米同盟であり)「日米同盟を破棄し基地を無くすべきだ」ということであった。果たしてこんな事でいいのか。こんなことで日本の独立と国民の生命を守る事が出来るのか甚だ疑問に思う。

 今回の在日米軍再編の目的の一つは日米の対中国戦略の立て直しであり、「同盟関係における協力は新たな段階に入るものであり」、とは中国の膨張戦略に対して日米は戦略を同じくし補完し合うものへと移行するという意味である。

 中国海軍の膨張は驚異的で止むところがない。止む事が無い筈である。その最終目的が外洋国家の建設にあるからだ。中国は小平の時代に戦略防衛線をそれまでの海岸線から一気に海の上へと変更したのである。実は中国が独立を守るには経済発展が必要であり、経済発展を実現し世界と互して生きて行くには、食料も資源も海上から輸入するほかなく、積極的に海上を通って外に出ることで中国の発展と独立保全を達成しようとする戦略が必要となり、防衛政策は海上に国防線を設定することが不可欠だと見抜いた人物がいたのである。中国が積極的に外に出るとということは他国にとってその巨大な波に飲み込まれかねないことを意味する。中国が対外膨張の戦略を持つ以上我が国はこれに対処しなければ我が国は独立を脅かされ放っておけば中国の影響下に組み込まれかねないという事である。

 我が国と在日米軍はこのままでは危機的状況に陥る事は明らかであった。覇権主義中国・膨張中国への軍事対応をとらなければ、食料資源のない、鉱物資源もない、エネルギー資源もない我が国にとって生命線であるシーレーンが常に脅かされることになる。生命線たるシーレーンをその様な状況にさらすことは、政府の怠慢であり、国民の信頼を裏切る行為である。

 ところが政府もマスコミも国民に明確な情報を流さず、中国の動きに対する警戒と自覚を求めることもない。政府が詳しい状況を伝える努力を怠っているなら、民間たるマスコミがその補完をすべきにも拘わらず、マスコミも「最終報告」の字面を追っただけで、その文字の裏にある状況、目的、意志を少しも明らかにしようとしていない。日本の置かれた現実を考えるとなんともやりきれない。政府とマスコミの態度は甚だ遺憾である。

 私が怒っているのは、彼等が中国の意図を知りながら、これを国民に伝えないことに怒っているのである。果たしてこれで我が国は民主国家と言えるのか。正しい情報を国民に伝えることが民主国家の前提条件である。その上で国民の主体的判断を求めるのが民主国家である。国民への正しい情報の開示なくして民主国家は成立しない。正しい情報がなければただの愚衆国家になるほかない。或いは洗脳国家、イデオロギー国家、独裁国家になるほかない。そんなことはまっぴらごめんである。国民に正しい情報を伝えていないのは何も政府だけではない。マスコミも同じである。民主国家は言い放しの卑怯者の逃げ場でない。正義と信頼の世界を積極的に確立する意志を持つ者の集う場であってこそ始めてその本来の機能を発揮するのだ。それが我が国民性に合っているかどうかには疑問があるが、少なくとも今日の状況は、アジアに公正と信頼を積極的に打ち立てる積極的意志を持たなければ、文明国が野蛮国によって席巻された歴史が我が国を含む東アジアで再び見聞する羽目になろう。

因みに山陰中央新報の在日米軍再編最終報告/安保の理念を越えないか を見てみよう。

 米軍再編は東西冷戦終結を踏まえるとともに、テロなど新たな脅威に備える狙いがある。具体的には米国本土の防衛を重視し、欧州やアジアの前線に展開していた部隊を縮小する代わりに機動性を高め、同盟国との間で役割分担を明確にすることが主眼だ。


 再編の具体策を点検したい。長年の懸案である米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)は、名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部に移設することで同市長は同意したが、沖縄県の稲嶺恵一知事はまだ納得していない。現場海域の埋め立てを承認する権限を知事から国に移す特別立法も検討されているようだが、地元感情を逆なでするものだ。取るべき方法ではない。
 政府が地元の頭越しに再編協議を米側と進めてきたことへの各地の反発は沈静していない。厚木基地(神奈川県)の空母艦載機を岩国基地(山口県)に移転する案も難航必至。旧岩国市で実施された住民投票では移転反対が圧倒的多数に上り、計画撤回を求める市長が合併市長選でも勝利した。政府は説得しきれるのかどうか。


 これが平均的記事であるが、先ず米軍再編の目的を「最終報告」に書かれたことにあるとなし、判断はそこから一歩も出ていない。これではお粗末すぎてお話にならない。国家について、我が国の安全保障について語る資格がない。次に状況判断であるが、状況判断の前提となる国民の意志について現状でよいのかどうか、過ちがないのか、何も検討されていない。騒音はイヤだ、米軍や自衛隊が来て戦争に巻き込まれるのはイヤだという判断で全てを結論して良いのかという指摘はどこにもない。戦争は誰だってイヤである。だから紛争が戦争状況にならないように持っていく為に何が必要なのか。それをもっと広く深く探求し、国民にその選択肢(政府の方針を含めて)は他にもこういうものがありますよと示すのが彼等の役割である。それが、戦争は悲惨だ、戦争は人殺しだ、戦争はイヤだというだけでは話にならない。それで戦争は起きないのか。日本が軍備を持たず軍隊を持たなければ戦争は起きないのか。それに対する検討はゼロである。彼等は彼等の使命を認識も果たしていない。

 我が国を守る主体は国民である。それが民主国家の前提である。民主国家を誕生させた西洋でも、西洋以外の世界の国々でも、国民に祖国を守らない自由があることなど想定していない。ところが日本では祖国を守らない自由までが権利として認められている。少なくとも国民は認められると考えているし、マスコミの中では既定の事実の様に言われている。目の前で父母が暴漢に襲われている時に父母を暴漢から守らない自由はない。人間である限りそんな自由はない。然るに我が国ではその自由がある。父母を守る事が人間として当然だと言われない国である。人間として恥ずべきその様な状況をマスコミは黙り込み何も言わない。警告を発しない。所謂商業新聞の段階である。これでは祖国が他国に攻撃されても、防衛しようなどと国民を奮い立たせることなど出来る筈がない。

 もう一度言おう。政府は国民にこの米軍再編の本当の目的をハッキリと示すべきである。米国を含めて我が国を取り巻く、中国、韓国、北朝鮮の偽らざる状況を国民に示し、国民に在日米軍再編の「最終報告」の意味を明確に示すべきだ。

 それですら政府は自分達立案側に都合の良い説明をするに決まっている。そこでマスコミはを政府の隠した部分も明らかにし、また政府では出来ない発想により、我が国の安全保障を提案するのが役割である。今回もそうであるが、彼等はそうでなく、「米軍の存在そのものが国民の負担である」という以外に何一つ国民の判断に供する情報を与えていない。これでは自分達の能力の無さを国民の側に立つという屁理屈で隠し覆っているだけである。政府批判も同じ論理だ。それは間違っている。自分達に批判されるべき重大な見落としがないのかもっと真剣に検討されるべきである。国民の考えに間違いがあれば正し、不足があれぱ指摘する。木鐸の使命を忘れてはならない。

 誰よりも先頭に立って情報を開示する責任は政府にある。政府が国民に向かい、自国の周辺諸国の考えと状況を国民に分かり易く説明するべきで、その意図から国土と国民の生命財産をどのように守ろうとしているのかを国民に説明する責任がある。政府は中国が第一次戦略国防線を大陸海岸線から我が国の南西諸島をに置いている現状を国民に伝えるべきである。南西諸島は我が国の領土である。それを他国である中国が第一次戦略国防線となす理由はどこにあるのか。そのことを国民に伝えるべきだ。中国は国際国家というレベルではないことを知らせるべきである。それを国民の感情を刺激すると批判する者が殆どだが、そんなことは特別な事でも何でもない。当たり前の事である。同盟国である米国であろうが何であろうが、日本や政府に都合が悪くても、正しい情報は伝える。大国の圧力に、特に国際国家に相応しくない中国北朝鮮韓国の不法な圧力に屈しない。それが民主国家政府の努めである。民主国の強さは正しい情報を国民が共有できる事にある。隠せと言う者もあるが、情報公開を原則としてこそ、民主国家の本当の強さが発揮される。情報を自由に閉じられる国に世界の中での発展と信頼はないと覚悟すべきだ。

 拉致問題でも明らかなように、政府に国家と国民を守る意識が薄い中で、どうして民間である報道各社がもっと真剣に我が国の独立と国民の生命を守ることを考えてくれないのか。北朝鮮による拉致の責任は第一義的には北朝鮮にあるが、第2義的には政府の怠慢に責任がある。マスコミにも責任の一端がある。こうした怠慢による第2第3の犠牲者を犠牲者を出さない為に、マスコミに対して我が国の防衛について主体的に考えてもらいたいと願望してやまない。

 政府の役人もマスコミ・識者にももっと自分が日本人であることに誇りを持ってもらいたい。誇りがあってこそ、心から祖国の独立と安全を考えることが出来るのである。誇りがあってこそ、国民の生命と平和を守ろうとする本当の祈りがある。このことが国民に浸透していれば、中国の膨張政策に日本は歯止めをかけることができる。それが真のアジアの復興となる。逆に言えば日本が無能で怠慢であればあるほど中国は膨張政策をアジアでとり続けるのである。中国の覇権下に置かれてアジアに自由も人類救済の理想もない。政府もマスコミもそして国民もそのことを真剣に考えて頂きたい。
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中国に関連する記事3件
昨日は我が国の独立を脅かす中国の動きが3件立て続けに産経新聞に掲載されていた。(順不同)

(1) 中国が中間線またぎ「作業海域」設定、航行も禁止
 http://www.sankei.co.jp/news/060416/kok001.htm

(2) 「日本との決別条件 インドの常任理入り支持も 中国」
 http://www.sankei.co.jp/news/060415/kok061.htm

(3) 中国軍哨戒機Y8Xは、連続11時間飛べる性能
 http://www.sankei.co.jp/news/060416/sha008.htm

いずれも、我が国の独立保全、即ち平和と秩序維持にとって重要な関係のあるものである。中国にこれをされたら日本が困るというもので、こういう手を打たれる前に、彼をしてそうできぬように手を打つのが外交である。
 逆に言えば、彼等はきちんを打つべき手を打っているということである。日本がガス田に手をつけぬように、インドと手を組まないように、その為の手を先に打ってきたのである。(3)は当然台湾解放戦の為の一手で、これについてもむ後で触れる。

(1)中国が中間線またぎ「作業海域」設定、航行も禁止という意味は、「ここは中国が支配する所であり、日本には指一本触れさせぬ。それだけの力が我らにはある。我らが何をしようが日本とは無関係である」ということなのだ。彼等の意志の中では既に、「東支那海は自分達の支配下にある」、若しくは「日本が何と言おうと関係ない。日本は最終的には何も言えないし、何も言わさない」ということが決定済みと見るべきである。
 他のことでは滔々と自分の独りよがりの考えを伝える日本のマスコミが、こういう場合だけは何も解説しない。平松氏などが、日韓大陸棚共同開発区域と尖閣諸島の周辺の共同開発を提案したことは、「東シナ海の大陸棚はすべて自分のものだ」と明確に主張したことにほかならない看破して、「海域死守へ日本も試掘必要」と言っているのに、政府は何もしない、いやいやそんなものではなく中国にすり寄る。何もしないどころか、試掘をやるとして民間会社に権益を与えた中川大臣の方針却下し、中国との関係があやしまれる二階経産相を起用していることがこの「中国が中間線またぎ『作業海域』設定、航行も禁止」ということの背景にあると疑うべきである。二階経産相などが政府内で力を持っているから、日本国内で試掘など強硬論が出る前に既成事実化をしろということなのだろうか。いずれにしても日本国民の気持ちなど一顧だにされていないことに誰も怒りを爆発させない。小泉総理の靖国神社参拝に対する中国国民と全然違う。国民自身だけではない。マスコミも識者も、政府もである。中国に日本は善い国と思われては駄目である。真剣に怒るべき時は怒ることが肝心で、真剣に怒れば、日本国民の本当の思いの一端が少しは彼等に伝わるというものである。彼等がよく怒るように、こちらもストレートに気持ちをぶつけたらよい。そうすれば逆に彼等自分たちの持っている情報がおかしいと気が付くであろう。日本人は媚びては駄目である。

(2) 「日本との決別条件 インドの常任理入り支持も 中国」
は最近我が国の中にある、インドと手を組むべきだという流れを断ち切る布石である。日本がインドと手を組むこと中国としては何としても防がねばならない。インドが出てくれば中国のもくろみは全て壊れるからである。
 これは小生長年の考えで、日本は中国に対し十分の警戒感を持つインドとの提携を深めるべきだという考えである。ところが政府は何もしなかった。此処にいたって漸く重い腰を上げた。遅きに過ぎた観はあるが一日も早くインドとは確かな戦略的パートナーシップの構想を持って付き合うべきだ。
 中国はそれが成立しないように、手を打ってきたのである。こういう手を打たれる目とやっぱり彼等はちゃんと見ているし確かな戦略があるのだと納得が行くではないか。その点で日本政府の対中外交には確かな納得いくものがない。

(3)中国軍哨戒機Y8Xは、連続11時間飛べる性能
これがガァム島の米軍の動きを掌握する為のものである。勿論日本もそこに入っている。だが注意を要するのは中国海軍の外洋への進出とも繋がる可能性についてである。中国海軍の外洋への進出は東支那海を我が海とした中国にとって次のステップであり、東支那海を取り囲む我が日本の独立保全にとって中国海軍の外洋への備えは非常に大きな脅威となる。本来は中国海軍を東支那海支配の段階で対抗策を確定すべきであるのに日本政府は何もしなかった。東支那海を支配されても東シナ海が中国の海と化したことを、その当事者と言うべき沖縄県は全く無関心がない。中国が何故に沖縄県を今も琉球と呼ぶのかその真意すら知らない者の如きである。中国は琉球支配の意図がある。日本に隙があれば沖縄を占領する。そう考えねばならない状況だということを知らない。
 
中国政府は日本政府とは違う。
「日本はこの様に対抗すべきだ」と感じているところにきちんと先に手を打っている。中国には役者がいる。というかそれが普通のグローバル国家なのだ。
中国 大型揚陸艦、建造へ 台湾有事、離島侵攻想定か 
の記事と合わせれば中国への警戒心が沸き上がらぬ筈があるまい。ところが日本の
政治家は何のことか分からない。

 彼等の意図は明らかである。
 アジアでの覇権の確立である。それが彼等の自存の為の国家戦略である。その為の「日本追い落とし」「日本排除」である。「中国が中間線またぎ「作業海域」設定、航行も禁止」「日本との決別条件 インドの常任理入り支持」も彼等の生存の他の戦略に基づいた方策手段である。東シナ海のガス田開発も、尖閣諸島問題も同じである。大型揚陸艦、連続11時間飛べる哨戒機は対台湾解放の対策であるが、日本はここに巻き込まれざるを得ないし、中国の行動は決してそこにとどまらない。台湾解放の次に来るものがある。
 東シナ海を我が海とした中国は既に日本を超えて米国と直接に対峙している。そこが見えないとあるべき対中外交は見えてこない。我が国にはこの事態を踏まえた日本の戦略が必要である。

お粗末 日本に戦略なし
 然るにこれに対し日本の記事は、宮本・新駐中国大使「等身大の日本を見せる」
http://www.sankei.co.jp/news/060414/kok125.htm
である。お粗末すぎて話にならない。何も見えていない。
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